大判例

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東京高等裁判所 昭和32年(ネ)578号 判決

控訴人は、被控訴人から金員を借受けたことも被控訴人のため本件不動産に対し抵当権を設定したこともないとして、本訴において前示抵当権設定登記並びに競売手続の無効確認及び抵当権設定登記の抹消登記手続を求めるので考えるに、およそ確認訴訟は当事者間に存する現在の権利または法律関係の存否の確認を求めるのでなければこれを許されないものと解すべきところ、成立に争のない乙第四号証、第五号証の一ないし五並びに弁論の全趣旨を総合すれば、前記競売手続は既に完了し、抵当権設定登記は抹消せられていることが認められる。してみれば、控訴人の本訴請求中抵当権設定登記の無効確認の点は、現在の法律関係の存否の確認を求めるものではないし、右登記の抹消登記手続を求める点はその対象を欠くに至つたものであるから、いずれもこれを許容することができないものといわなければならない。また競売手続の無効確認を求める点も、その無効を原因として現在の権利または法律関係の存否の確認を求めるのなら格別、控訴人は本訴において単に競売手続自体の無効確認を求めるのであるから、その利益なきものとして失当といわなければならない。

(角村 菊池 吉田)

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